国際安全規格の体系

安全規格体系の階層化構造

ISOやIEC規格の数の多さには圧倒されますが、その1つ1つは、必ずしも個別の機械ごとに存在するわけではありません。日々進歩する製品に合わせて個別機械の規格の技術内容をアップデートすることは、事実上不可能です。そこで、ISOやIEC規格は規格を階層(ISO/IECガイド51による)に分け、それらの規格を組み合わせて活用することにより、最新の機械類にも対応できるようになっています。

安全性評価の手順

■A、B、C規格の使い分け

機械類の設計を行う上で、安全性を確認するために、最初に適用規格を決定する必要があります。先に紹介したとおり、基本安全規格のA規格、グループ安全規格のB規格、製品安全規格のC規格によって体系づけられており、原則として各々の関係は、A規格の要求に基づいてB規格がインタロックや非常停止など機械共通の安全部分を、更にA規格とB規格の要求に基づいてC規格が個々機械設備の安全部分を具体的に規定していくものとされています。
したがって、機械類の適用規格を決定する場合、利用可能なC規格が存在すればそれを適用するのが早道ですが、実際にはすべての機械類に対してC規格が整備されているわけではありません。
また、日々進歩する機械設備の高性能化や多様化により、既存のC規格の適用範囲を超える場合があるのも実情です。
このように利用可能なC規格が存在しない場合、また既存のC規格では安全性の評価に対して不十分な場合、A規格やB規格で要求される安全原則に基づいて評価確認作業を進めることが必要となります。

※詳しくはPDFファイルをご参照ください