協調安全システム：ものづくり現場の課題を解決

ロボットや自動走行車などの新しい技術開発や、ICTやAIを活用した新たな情報活用により、労働力不足や地域によるサービス格差などの社会課題を解決する試みが世界規模で進められています。これらの新しい技術開発や情報活用が進むことにより、様々な労働環境において人と機械が協働で作業を行う環境が大きく増加することが予測されます。

新しい安全コンセプトである、人と機械の協働作業環境における安全性と生産性の向上に最適な協調安全／Safety2.0は、人・機械・環境の情報を活用する技術、安全確保に必要なマネジメント、安全知識の活用を行うことで、人と機械の協働作業における安全性と生産性の最適化を実現するものです。

この度IDECは次世代の安全性と生産性の確保に有益な協調安全／Safety2.0に必要不可欠なシステムとして、新たに非常停止アシストシステムの開発を行いました。例えば自律移動する機械を停止させる必要がある場合、今までは人がわざわざ機械に接近して停止させる必要があることから、新たなリスクの要因となっていました。

非常停止アシストシステムは、人が機械に近づくことなく停止させるための無線の活用、無線の誤動作などの意図しない機械の停止を抑制する制御方式、万一の場合は人が直接機械を停止できる予備手段など、複数の手法を用いることで、人が機械に接近することによるリスクや不安のみならず、意図しない機械の停止による生産性へのリスクに対しても有効なシステムとなっており、一般社団法人セーフティグローバル推進機構(IGSAP)によるSafety2.0コンポーネントとして適合証明書が発行されました。

日本でのロボット革命、ドイツにおけるインダストリー4.0などの推進による「第4 次産業革命」で、ロボットの活用が製造分野のみならずサービス分野にまで拡大し、マスカスタマイゼ―ション（多品種変量生産） の社会実装が始まっています。

この状況において、製造業では従来のロボットを柵で隔離する安全のみならず、人-ロボット協調による生産性と安全性の同時実現が望まれ、「協調安全」を新コンセプトとし、応用開発される時代に突入しています。

IDECは、現場での協調安全を実現するための豊富な知識とノウハウを蓄積しています。
さらに、多彩なセーフティーコンポーネントサプライヤーとして、お客様の協調安全をサポートします。

IDECの安全技術と豊富なセーフティコンポーネントは、様々な産業現場の安全に貢献し、世界で日々活躍しています。

IDEC は、第7回ロボット大賞を受賞しました。
IDECは、人間工学に基づく安全技術開発と製品により世界をリードしてきており、今後も先進性と独自性により協調安全分野の技術開発で貢献してまいります。

安全思想・技術の社会実装化にも力を注ぎ、日・独・米・仏での論文・学会発表や、人間工学に基づく３ポジションイネーブルスイッチの安全性・有効性を国内外に訴え、日本から提案した国際規格策定にも成功しました。

協働ロボットの普及が急速に進む中、ロボット導入を検討されているお客さまに活用方法や安全なシステム構築方策を提案し、ニーズに合った協調安全ロボットシステムを提供できる体制を構築しています。

協調安全ロボットテクニカルセンター＜所在地：愛知県一宮市＞