安全関連用語の解説
用語 | 略号 | 定義 | |
---|---|---|---|
制御システムの 安全関連部 |
Safety-related part of a control system |
SRP/CS | 安全関連入力信号に応答し、安全関連出力信号を生成する制御システムの部分 |
カテゴリ | category | Cat. | 故障に対する抵抗性および障害条件下におけるその後の挙動に対する制御システムの安全関連部の分類。 構造的配置、故障検出およびこれらの信頼性により達成される |
障害 | fault | 予防保全または計画的行動もしくは外部資源の不足によって機能を実行できない状態を除き、要求される機能を実行できないアイテムの状態 | |
故障 | failure | 要求される機能を遂行する能力がアイテムになくなること | |
危険側故障 | dangerous failure | SRP/CSを危険状態または機能不能状態に導く潜在性を持つ故障 | |
共通原因故障 | common cause failure |
CCF | 単一の事象から生じる異なったアイテムの故障であって、これらの故障が互いの結果ではないもの |
系統的故障 | Systematic failure | 何らかの原因に確定的に関係する故障であって、設計、製造プロセス、運転手順、文書または他の関連要因を変更しなければ除去できない故障 | |
ミューティング | muting | SRP/CSによる安全機能の一時的自動中断 | |
手動リセット | manual reset | 機械の再起動に先立って、1つ以上の安全機能を手動で回復させるために用いられるSRP/CS内の機能 | |
危害 | harm | 身体的傷害または健康障害 | |
危険源 | hazard | 危害を引き起こす潜在的根源 | |
危険状態 | hazardous situation |
人が少なくとも1つの危険源に暴露される状況。暴露されることが、直ちにまたは長期間にわたり危害を引き起こす可能性がある | |
リスク | risk | 危害の発生確率と危害のひどさの組合わせ | |
残留リスク | residual risk | 保護方策を講じた後に残るリスク | |
リスクアセスメント | risk assessment | リスク分析およびリスクの評価を含むすべてのプロセス | |
リスク分析 | risk analysis | 機械の制限に関する仕様、危険源の同定およびリスク見積りの組合わせ | |
リスク評価 | risk evaluation | リスク分析に基づき、リスク低減目標を達成したかどうかを判断すること | |
機械の “意図する使用” |
intended use of a machine |
使用上の指示事項の中に提供された情報に基づく機械の使用 | |
合理的に予見可能な 誤使用 |
Reasonably foreseeable misuse |
設計者が意図していない使用法で、容易に予測できる人間の挙動から生じる機械の使用 | |
安全機能 | system function | 故障がリスクの増加に直ちに繋がるような機械の機能 | |
監視 | monitoring | コンポーネントまたは要素の機能を実行する能力が低下する場合、またはリスク低減機能の低下を招くようにプロセス条件が変化する場合、保護方策の始動を確実にする安全機能 | |
プログラマブル 電子システム |
programmable electric system |
PES | 1つ以上のプログラマブル電子装置による制御、保護または監視を行うための、動力源、センサならびに他の入力装置、コンタクタおよび他の出力装置のようなあらゆる要素を含むシステム |
パフォーマンスレベル | performance level | PL | 予見可能な条件下で、制御システムの安全関連部による安全機能の実行能力を特定するために用いられるレベル |
要求パフォーマンス レベル |
required performance level |
PLr | 各々の安全機能に対し、要求されるリスク低減を達成するために適用されるパフォーマンスレベル |
平均危険側故障時間 | mean time to dangerous failure |
MTTFd | 危険側故障を生じるまでの平均時間の推定値 |
診断範囲 | diagnostic coverage | DC | 診断効果の尺度であり、検出される危険側故障率に対する全危険側故障率の故障率比で決定することができる |
保護方策 | protective measure |
リスク低減を達成することを意図した方策 | |
使命時間 | mission time | TM | SRP/CSの意図する使用を網羅する期間 |
診断試験率 | test rate | rt | SRP/CSにおいて、障害を検出するための自動試験頻度であり、診断試験間隔の逆数値 |
動作要求率 | demand rate | rd | SRP/CSの安全に関連する動作のための要求頻度 |
修復率 | repair rate | rr | オンライン試験またはシステムの明らかな機能不良のいずれかによる危険側故障の検出と、修復またはシステム・コンポーネント交換後の運転再起動との間の時間の逆数 |
機械制御システム | machine control system |
機械要素の部分、オペレータ、外部制御装置またはこれらの組合わせからの入力信号に応答し、機械が意図するように挙動るための出力信号を生成するシステム | |
安全インテグリティレベル | safety integrity level | SIL | 電気・電子・プログラマブル電子(E/E/PE)安全関連システムに割り当てる安全機能の安全インテグリティを指定するためのレベル(1から4)。安全インテグリティレベル4(SIL4)が最も高い安全インテグリティに対応し、安全インテグリティレベル1(SIL1)が最も低い安全インテグリティに対応する |
制約可変言語 | limited variability language |
LVL | 安全要求仕様(SRS)を実行するための、定義済みの、アプリケーション固有の、ライブラリ機能を結合する能力を持つ言語 |
無制約可変言語 | full variability language |
FVL | 多様な機能とアプリケーションを実行する能力を持つ言語 |