スイッチガードは半導体製造装置専用のため、工作機械、食品機械等の機械装置向けの非常停止用スイッチには使用しないで下さい。(欧州機械指令、IEC60204-1、JIS B9960-1等では、非常停止用スイッチは容易に接近・操作できるように要求されており、現状ではスイッチガードの使用は認められていません。

SEMI規格とは、半導体製造装置やフラットパネルディスプレー装置および材料メーカーで構成された業界団体のガイドラインであり、半導体業界においては事実上国際標準に等しく扱われています。 SEMI 規格（S2 0706）12.1項では“装置には「緊急遮断回路」（EMO回路：Emergency Off 回路）を設けるべきである。EMO アクチュエーター（ボタン）が作動すると、作業員や設備に対する新たな危険の発生を伴わずに、装置は安全状態に移行すべきである。”と記載されています。これは溶剤や薬剤などの使用も多くその中には危険なものや有害物質なども含まれているため、処理用動力など止めてしまうと二次的な危険状態が生じる問題があるためと思われます。そのためSEMI 規格では動力も含めたエネルギー供給を遮断させる通常の非常停止スイッチとは別に、危険状態を作り出した負荷部分だけを遮断し、他の安全関連装置（煙探知機、漏洩ガス/水探知機、圧力測定装置等）の働きを維持させる緊急遮断スイッチを設けることが必要とされています。緊急遮断スイッチは誤操作の恐れがある場合にはガードを設けており、直接開路動作を有したスイッチで、ボタンの色は赤色、バックグランドは黄色で操作部かバックグランドにEMOの表記が要求されています。