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”世界初” 組立能力最大6人力、投資費用効率約4倍のマルチハンドを標準化。4個〜最大8個のハンドを装着可能な、ロボット用高機能マルチハンドを新発売

IDEC株式会社(社長:舩木俊之)は、工場の自動生産システムに最適なMH1A形マルチハンドのベースユニットを開発し、IDECグループ会社のアイデックコントロールズ株式会社より6月17日(金)新発売いたします。


[開発の意図]
日本の製造メーカは1990年代、製造コスト低減のため、生産拠点を人件費の安いアジア地域「特に台湾、中国など」へ生産シフトをしてきました。2000年代半ばに入ると、国内製造メーカのニーズは、フレキシブル性の高い生産設備の多品種変量生産方式、人的要素に左右されない安全操業、高効率化、高品質化、質の高い労働力の確保、労働安全性/環境性の確保が求められる生産については、国内回帰の動きが出始めています。
弊社は、生産性と安全性を両立させ、多品種変量に最適な「千手観音モデル」ロボット制御セル生産システム(第1回ものづくり日本大賞・優秀賞を受賞)を2000年に滝野事業所(兵庫県)に導入。制御機器のスイッチ、リレーの組み立てを開始してから、これまでに高性能・高品質制御機器の累計生産数量実績が約5,200万台以上になっています。ロボット制御セル生産システムも時代を追って進化してきました。小型垂直多関節ロボット用の第1世代の金属ハンド(11年間稼動中)、第2世代の樹脂ハンド(5年間稼動中)、今回、蓄積した生産技術と経験を活かして開発した『通信機能、電磁弁とセンサ入力16点を搭載し、ハンド(チャック)を4個搭載できるオールインワンの"第3世代ハンド"MH1A形マルチハンドベースユニット』を完成・発売いたします。
従来、各生産工程で必要なハンドは、一品一様のオリジナル設計が必要となり、マルチハンドを製作するには生産技術ノウハウの蓄積と、多くのハンド設計工数がかかります。このほど開発したオールインワン・ベースユニットの標準化により、ユーザは市販ハンドを購入し、爪の形状設計だけで4個のハンドを搭載したマルチハンドが簡単に製作でき、簡単セットアップ、簡単操作が行えます。そのため、ハンド設計工数の削減とケーブルの引き回しの簡略化、ベースユニットの一部樹脂化により軽量化、生産工程の立ち上げの短縮化ができます。


[主な特長]
オールインワンを実現した高機能マルチハンドベースユニット
各種ロボットと直接接続が可能な通信機能、ダブルソレノイド4個とセンサ入力16点を搭載し、ハンド(チャック)4個搭載が可能です。


◆汎用小型垂直多関節ロボットに対応(パラレルI/Oタイプ)
各社の小型垂直多関節ロボットに接続してご使用頂けます。


◆最大4個のハンド(チャック)が取付可能
一部の樹脂化したことにより更なる軽量化を実現し、小型ロボットでも使用が可能となります。


◆各種のハンド(チャック)の搭載が可能
ハンドアダプタは3機種のハンドに対応しています。
その他のハンドをご使用される場合は、お問い合わせください。


◆停電時ワーク保持機能
ダブルソレノイド搭載により、停電時にはワークを保持しワーク落下による破損を防止します。


◆シリアル通信により省配線!簡単セットアップ、簡単操作が可能 【三菱ロボット専用タイプ】


  • ベースユニットをメカニカルインターフェースに設置し、ロボットアーム上のハンド用コネクタにハンド通信ケーブル1本、電磁弁用エア配管1本を接続するだけのシンプル配線。

  • 三菱電機叶サ産業用ロボットのRV-2SQ/2SD、RV-3,6シリーズ に対応し直接接続が可能。

  • ロボット言語(MELFA-BASIC)で簡単制御。

  • ティーチングボックスから簡単操作が可能(デバッグ操作など)

マルチハンドとロボットの使用環境では、作業者の安全を確保するため安全機器が必要となります。そのため、マルチハンドのカタログには安全労働環境モデルとして弊社のセーフティコンポーネント製品群の安全機器を紹介しています。
本マルチハンドの研究開発の成果の一部は,独立法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託研究「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」の研究成果によるものです。


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