IDEC株式会社(社長:舩木俊之)は、GM International社(イタリア)製の「D5020形/D5048形/D5049形」本質安全防爆構造絶縁バリア4機種を5月31日(火)より新発売いたします。
新発売する本質安全防爆構造絶縁バリア4機種は、IEC61508機能安全のSIL3/SIL2認証を取得し、幅12.5mmの薄形設計で、制御盤の小形化に貢献するとともに、電解コンデンサを使用しない長寿命設計、広い使用周囲温度(−40〜70℃)、G3耐腐食コーティングの採用など、ユーザーにとって使いやすく信頼性の高い製品となっています。
【D5020S/D5020D形 アナログ出力用絶縁バリア】
本質安全防爆構造の調整弁制御用電空変換器などへ信号を出力するD5020S/D5020D形アナログ出力バリアは、アナログ入力バリアと組み合わせることで、危険場所での流量の制御を実現します。特に入力が2点ある「D5020D形」は、2入力2出力といった2回路での利用や、1入力2出力の冗長構成が可能で、出力のうち1点が故障した場合でも出力の状態維持が可能となっており、冗長化システムとして使用していただくことができます。
【D5048S/D5049S形 ソレノイド用絶縁バリア】
本質安全防爆構造のソレノイド(電磁弁)の開閉を制御するD5048S/D5049S形絶縁バリアは、ソレノイドと絶縁バリア間の配線に、短絡や断線が発生した際に故障信号を出力し、配線関係の不具合をいち早く検出できるほか、非常停止スイッチなどからの優先制御入力によるソレノイドの制御が可能です。
1)特 長
【D5000シリーズ共通】
・ 幅12.5mmの薄型設計により制御盤の小型化が可能。
・ 電解コンデンサを使用しない長寿命設計。
・ IEC61508 SIL3認証を取得(D5048S/D5049S形)
・ G3耐腐食絶縁コーティングに標準対応。
・ 入力・出力・電源の3方向絶縁構造。ツェナーバリアのような接地工事、アイソレータ設置による絶縁が不要。
・ HART通信対応
・ 2chタイプは、電源回路を含めて完全絶縁独立回路
【D5020S/D5020D形の特長】
・ D5020S:1入力1出力タイプ。フィールド機器との配線の短絡・断線検出が可能。
・ D5020D:2入力2出力の2回路での利用や、1入力2出力の冗長構成が可能(DIPスイッチによる切り替え)
【D5048S/D5049S形の特長】
・ 機能安全規格(IEC61508)のSIL3認証を取得し、計装システム、安全計装システムの両方で利用可能。
・ 本安回路の短絡・断線時に故障信号を出力。
・ 優先入力信号によってソレノイドへの出力をOFFすることが可能。
・ D5048S:バリア電源と制御入力が共通のループパワー電源に対応。
・ D5049S:高速応答が可能。
2)用 途
製薬・香料・ゴムなどの化学原料製造工場、水素ステーション、石油化学プラント、
化学・ガス・鉄鋼・発電プラントなど
3)仕 様
【D5020S/D5020D形】
【D5048S/D5049S形】
・ 防爆性能 [Ex ia]UC
※SIL3とは
機能安全規格IEC61508において、システムの安全性能は安全性インテグリティレベル(SIL)という尺度で表され、SIL1からSIL4まで4段階定められ、SIL4が最も安全性能が高いとされています。SIL3は目標故障限度が10-8〜10-7(高需要運転モードの場合)の範囲であることが求められています。